看護職の医療と今

看護職の進路と将来性

看護職の職場は病院や保健所、診療所のほかにも医療・社会福祉・保健など、幅広い分野にひろがっています。そこで、現在の看護師・保健師・助産師の進路の現状と将来性についてご紹介します。

看護職の進路と将来性

看護師

約9割の看護師が病院・診療所で勤務

看護師として働いている人の総数は、2014年で114万2319人。このうちの約7万4000人が男性です。まだ少数であるものの、就業者数全体の増加とともに毎年確実に増えています。 看護師の職場については、病院が80万908人と圧倒的に多く、全体の約70%。次に多いのが診療所の18万1594人で、病院・診療所と合わせて85%以上になります。病院内の診療科目は多岐にわたり、外来、病棟、手術室、ICU(集中治療室)など、同じ病院でも部署によって仕事内容は大きく変わってきます。
なお、病院とは法律で「20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの」、診療所は「患者を入院させるための施設を有しないもの、 または19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」と定義され、入院患者を受け入れる施設の規模によって分けられています。一般的には、診療所で医師が一人または少数の診療科目で開業している医療施設を、医院やクリニックと呼んでいます。

最近は訪問看護の役割がますます重要に

最近では訪問看護ステーションや社会福祉施設、介護老人福祉施設などで働く人の割合が増えるなど、看護師の職場が次第に多様化しています。訪問看護とは、自宅で療養している方や、高齢で身体の動きが困難な方などのもとへ看護師が出向いて医療的なケアを行なうこと。1992年に老人訪問看護制度がスタートして、全国に訪問看護ステーションが開設、2014年には届出数が約8000カ所に達しています。高齢化が進むなか、訪問看護の役割はますます重要になってくるといえるでしょう。

看護師就業者数看護師の施設別就業者数

保健師

多くは公務員として就職しています

保健師として働いている人は全国に5万9156人。その約60%が、保健所や保健センター、市町村の公務員です。住民の病気の予防や健康管理が主な仕事で、母親学級や赤ちゃん検診などの母子保健、地域の人たちの健康診断や健康相談、生活習慣病の予防、がん検診、難病などに関する相談、精神保健といった幅広い分野で活躍しています。また自宅療養している人を訪ねて、療養生活や看護方法を指導することもあります。
その他の保健師は、病院や企業などで働いています。企業では正社員として採用される場合や健康保険組合から派遣されている場合もあります。

保健師就業者数

養護教諭免許取得の道も開かれます

保健師資格を取得すると、申請によって養護教諭2種免許状を得ることができます。養護教諭は通例、保健室などに常駐し、児童や生徒の健康管理と保健指導を担当します。最近では子どもたちの心の問題がクローズアップされ、心身両面のカウンセラーとしても、より重要な役割を担ってきています。

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助産所による出産が再び注目されています

全国で3万7572人が助産師として働いています。就業先で最も多いのは病院、次に多いのが産婦人科医院などの診療所で、合わせると90%近くになります。出産の援助や育児指導のほか、保健所や市町村の保健師と連携して母親学級の講師をつとめたり、産後間もない女性の家庭を訪問して専門的なアドバイスを行なうこともあります。

将来「助産所」開業も可能です

助産師は開業権が認められていて、助産所を開業することも可能です。助産所の数は減少していましたが、ここ数年、自宅や助産所の家庭的な雰囲気のなかでの出産が再び注目されています。

助産師就業者数